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2012年01月14日

【オリンパス、「上場契約違約金」1千万円?】

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。


青山学院大学大学院の町田教授の週刊経営財務(No3046号)への寄稿の中の興味深い視点を書いています。

今までの粉飾事件などで、監査法人にまったく責任がないわけではないが、最終的な責任を監査法人に追わせすぎではないか、というものです。

【CFO養成講座】-あなたの会社を成長させよう!  - 東京港区の会計事務所 公認会計士 森 滋昭

町田教授によれば、日興コーディアル証券が連結外しという有価証券報告書の虚偽記載を行った際、会社は5億円の課徴金を支払っただけです。

一方で、監査人のみすず監査法人は、処分されなかったにもかかわらず自主的に解散を決めています。

また、三洋電機の場合、会社が830万円の課徴金に対し、監査人4名に対して、2名に2年の業務停止処分等にしたそうです。


今回のオリンパスでは、まだ、あずさ監査法人と新日本監査法人に対する処分等は明らかにはなっていませんが、オリンパスに対しては「上場契約違約金」1000万円と言われています。


このように、粉飾決算を行った経営者よりも、粉飾決算を見抜けなかった監査法人への処分の方が厳しいですね。

しかし、決算書を作成するのは、会社の経営者であり、決算書に対して、第一義的に責任を負うべきです。

実際の処分内容もそうですが、世間の監査法人に対する風当たりの強さも、会社や経営者への視線と比べると、相対的に厳しいように感じますね。



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Posted by 森公認会計士事務所 at 18:46Comments(0)監査

2012年01月09日

【短文式監査報告書】 オリンパス事件から

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

あけましておめでとうございます。


さて、昨年もいろいろな出来事がありましたが、その中でもオリンパス事件は、第三者委員会調査報告が出されて、ようやく全体像が見えてきました。

年末、青山学院大学大学院の町田教授が、週刊経営財務(No3046号)に、この調査報告書の記事を書いていました。

この中で、いくつか興味深い問題提起をしていたので、1-2回に渡り見ていきたいと思います。

今回は、会社の法令違反等(不正)の事実を発見した場合についてです。




あずさ監査法人は監査の過程で、ジャイラスの買収に際し、会社が法令違反している可能性について言及しています。


このように会社の不正が監査の過程で見つかった場合、3つの対応があります。

1つ目は、問題を徹底的に解明して、なんら問題のないという「無限定適正意見」をだすこと。

2つ目は、監査意見を表明するための十分な根拠を得られない場合、「意見不表明」とします。

3つ目は、全体として決算書はあっているが、一部問題点がある場合は、「限定付適正意見」を表明します。


しかし、町田教授が言うように、現在の監査実務の中では、限定付適正意見の表明や、意見不表明は行いづらいのです。

特に意見不表明の場合、会社は監理ポストになってしまいます。

そのため実務的には、無限定適正意見を出せるように会社を説得して会計処理を修正しています。


こうした無限定適正意見しか出せないような実務慣行の理由の一つに、監査報告書が短文式監査報告書となっていることに原因の一端があるような気がします。

現行の短文式監査報告書とは、監査の概要と結論だけを記載するもので、監査報告書は基本的に定型の文章を書いて、1ページで終わっています。

一方、長文式監査報告書、いわゆる通常のレポート形式であれば、いろいろと書くことができます。

現行のたった1ページだけの監査報告書では、記載内容もほとんど決められいて、なかなかいろいろなことは書けません。

監査報告書を書く時に、監査を振り返り、いろいろあったことを伝えたいと思ったことがありました。


ただ現実的には、監査報告書は、国際的に共通化されていますので、日本だけが長文式のレポートのように変更するということはできないでしょうし、そもそも守秘義務の問題もあり、いろいろと書くことは難しいでしょう。

しかし、もう少し監査法人から情報発信ができると、少しは違ってくる気がしますね。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 10:01Comments(0)監査

2011年12月02日

【監査法人交代制へ】 EUの改革案

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

EUの欧州委員会が11月30日に、監査法人改革の法案を発表したそうです。

現在は、世界中の監査が4大監査法人による寡占状態となっていますが、改革法案は、監査人の交代制を含む画期的な案となっています。



日経新聞によると、具体的には、
  ・監査法人の担当期間を6年とする
  ・期限切れから再監査には4年を必要とする
  ・複数の監査法人を選んでいる場合の期間は最長9年
  ・金融機関や上場企業には、監査法人の選定を入札とする
  ・監査法人のクライアントへのコンサルティング業務の禁止

バニエル欧州委員は、「4大監査法人は分割すべき」と言っているそうです。


一方で、グラント・ソントンのような準大手監査法人は、この改革法案を歓迎しているそうです。

また、アメリカでも監査法人の交代制は検討されており、このEUの改革も好意的に受け止められています。

実際に法案を議会が承認するのに1年以上かかるそうですが、近い将来、日本でも監査法人の交代制が導入されるかもしれません。


もし、監査法人の交代制が導入されれば、監査業界に競争原理が導入されることになり、さまざまな影響が考えられますね。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 05:09Comments(0)監査

2011年11月03日

【会計士浪人を救う】 実務要件緩和へ

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

公認会計士試験になるための実務要件が、未就職者問題から緩和されました。

公認会計士になるには、
 ・短答式試験と、
 ・論文式試験
の2つの試験を合格すると、いわゆる“公認会計士”になった、と言われます。

しかし、正式には、この試験合格後、
 ・実務補修 (3年間の勉強)と
 ・業務補助または実務経験 (監査法人や大手企業での監査や経理経験)
が必要です。



しかし、2007年・2008年に大量の試験合格者をだしたのちに、思ったほど監査法人の業務が増えず、2009年以降の試験合格者が、監査法人に就職できない事態となっています。

そのため、監査法人等で経験を積めず、正式に公認会計士となれないため、会計士浪人が多数出ています。


監査法人側も、景気低迷等による監査報酬の低下や、大量採用による人余りで、試験合格者を採用する余裕がないため、今回、実務経験の要件を緩和したのです。

従来、実務経験として、資本金5億円以上の大企業で正社員として2年以上の実務経験を積む必要がありました。

今回の改正で、
 ・資本金5億円未満の上場企業や 
 ・開示会社の連結子会社
に対象を拡大するだけではなく
 ・正社員以外の非正社員でもよい
とするようです。

また、監査法人も
 ・中小規模の監査法人の場合は契約社員など非正規雇用や業務委託契約
も認めるようです。


しかし、そもそも、公認会計士になるために必要なスキルを獲得するために、試験合格後も様々な実務経験を要件に課してきたのに、就職できないから要件を緩和するというのはおかしな話です。

何のための要件だったのかと思います。


もちろん、実務経験は、要件が厳しすぎるという意見もあり、理解できます。

しかし、連結子会社で非正規雇用でもいいというのは、監査法人などで頑張っている方に対して、抜け道を作っているようにしか思えません。

それに、上場企業の連結子会社と言っても、ピンからキリまであって、ペーパーカンパニーのようなものでも連結子会社となっている場合もあります。

そういうところで、正社員ではない立場で仕事をしても、なんの経験にもならないはずです。


ところで、私が20年近く前に、一般企業の入社2年目に働きながら旧公認会計士2次試験に合格した時、財務局に実務経験の要件を聞きに行きました。

その時に言われたのは、「大企業の経理で課長ぐらいの仕事をしていないと駄目だ」と言われ、とても働きながら公認会計士になるのは無理だ、とあきらめた覚えがあります。

一般企業で、毎日深夜まで残業し、実務補修もすぐに忙しくて中途退学したような状況だったので、会計士補から公認会計士にはなれる状況では、まったくなかったのですが。


そんな経験を思い出すと、随分様変わりしたようです。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 09:58Comments(0)監査

2011年10月20日

【会計士1500人就職浪人?】 弁護士も「未定」35%

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

日経新聞によると、公認会計士の就職浪人が、1500人にも上りそうです。

今年、11月14日に論文試験の発表がされますが、合格者は1500人程度と予想されています。

一方、採用は前年を下回る見通しで、大手4監査法人の採用計画では、昨年の758人から、今年は690人(約130人の減少)です。

昨年からの未就職者が900人もいるのに対し、今年、新たに600人が就職できず、合計1500人にもなる可能性があるそうです。



弁護士も、昨年合格した司法修習生のうち35%は内定が決まっていないそうで
 ・イソ弁 (居候弁護士) だけではなく、
 ・軒弁 (事務所のスペースだけを借りる) に、
 ・即弁 (いきなり独立) と、
就職が大変です。

いずれも、もともとは行政機関が主導で、
 ・アメリカ型の資格にする、
 ・社会構造の変化で会計士や弁護士へのニーズが増えていく
という見通しで合格者数を増やしたにもかかわらず、就職先が増えていないためです。


いろいろ指摘する論点はありますが、全体として供給サイドの規制を緩和するばかりで、需要サイドの対策をあまりしていないように感じます。

例えば、アメリカと比較して日本の監査報酬は安いと言われていますし、実際、アメリカよりも報酬が低いために、十分、監査に時間をかけられない感じがあります。

一方で、独立性の観点から、コンサルティング業務は大幅に規制されました。
(これは、世界的な潮流ですが)


あるいは、日本はアメリカと違い、訴訟に際して訴訟金額に応じた印紙税を払わなければいけないため、訴訟増加の歯止めになっている、という話を聞いたことがあります。


これらは一例ですが、アメリカ型を目指すのであれば、供給サイドの調整弁である試験合格者数を簡単にいじるだけではなく、需要サイドでも目立った改革があってもいい気がしますね。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 07:52Comments(0)監査

2011年10月06日

【監査の限界?】 - 循環取引 -

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

公認会計士協会から9月15日付で、
「循環取引等不適切な会計処理への監査上の対応について」
という指針が出ました。

循環取引とは、複数の業者間で、商品などを相互に発注し合うことで架空売上を計上するものです。

例えば、「今回はうちが発注したから、今度はお宅がうちに発注してね」、
といったように、お互い売上を水増しする手法です。


実態としては、相互に発注しているだけの空売上ですが、形式的には、発注書などの書類もあるし、支払も行われています。





今回の指針では、
  ・リスクの評価
  ・取引実態の把握
  ・残高等の確認
  ・立会・現場視察
  ・専門家の利用
  ・関係会社の監査
  ・異常性分析
  ・異常点への対応手続き
について監査手続き上の留意点を述べています。

しかし、指針の冒頭で述べられているように、循環取引等は、「意図的かつ極めて巧妙に仕組まれ」た取引です。

そのため、「通常の監査業務の中でこれらを発見することは困難な場合が多く、いわゆる監査の限界を示しているケースも少なくない」のです。



このような大規模な循環取引は、経営者や経理部が直接関与し、全ての形式を整えています。

これでは、監査で指摘するのは難しくなりますね。


だから、”不正を許さない経営者の姿勢”や、”社風”と言うのが、実はものすごく大切だったりします。



こういう大規模な循環取引は、実際にはそう多くはないかもしれません。

しかし、売上のノルマが厳しいと、担当者レベルでも、循環取引のような不正取引を行っている場合もあります。

上場企業に限らず、未上場の会社でも、経理の方は、十分に気をつけなければならないですね。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 06:49Comments(0)監査

2011年09月12日

【トーマツも節税?】 保険は簿外のダムなのか

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

監査法人トーマツは、この7月に440人の大リストラをしたので話題となりましたが、インターネットで、こんな記事を見たので、ふとトーマツの決算書(平成22年9月30日)を見てみました。

なお、トーマツは9月決算なので、これは昨年9月の決算書です。

決算書からは、売上の分析など、いろいろ着眼点はあると思います。


ところで、私が、ふと気になったのは、保険解約金です。

平成22年9月決算で、税引前当期純利益で1,885百万円となっていますが、実は、保険解約益で2,336百万円の特別利益を計上しています。

貸借対照表上の、保険積立金も 前年の4,451百万円から、2,349百万円へ、▲2,102百万円ほど残高が減少しています。

なお毎年の保険料も、責任保険料として663百万円も支払っています。



さて、保険にもいろいろな種類がありますが、長期平準定期保険や、逓増定期保険などは、貯蓄性の保険と呼ばれています。

これらの会計処理は、保険料支払時が、
 ・掛け金の1/2は損金となり、
 ・残りの1/2を資産計上
することになります。

保険金受取時には、
 受取保険金 ▲ 資産の取り崩し ⇒ 差額
が、益金となります。
(マイナスの場合は、損金となります)


このため、赤字の時であれば、保険金を解約して益金と相殺することで税金を発生させずに、キャッシュを得ることができます。

赤字の時以外では、役員の退職時によく使われます。


これは、最近の会計では数少なくなった一種の簿外資産ですね。

保険会社の人に言わせると、保険を掛けることで“会社の外にダム”を造っておくことになり、なにかあれば解約して水をだすそうです。

実際、東日本大震災後の急速な売上減少を、保険金でしのいだ企業も多かったと聞きます。


監査法人トーマツも、こうした保険商品を節税に使っていたのでしょうか?

ただ、保険を節税に使うのは、それほど珍しいことではありませんが、ここまで多額の保険料をかけているのは珍しいのではないでしょうか。

さすが会計のプロ中のプロである監査法人ですね。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 14:25Comments(0)監査

2011年08月26日

【あずさ監査法人も、50人 リストラ!】J-SOX需要が一巡

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

「あずさ監査法人 50人削減、早期希望退職を募集」という記事が日経新聞に出ていました。

最近、「公認会計士です」と自己紹介すると、
「監査法人も大変だね、人が余っているんでしょ。4大監査法人どこもリストラしているんだって?」
と、いったことを言われることが、時々あります。

「そうですね。ただ、あずさ監査法人は、まだしていませんよ」と、自分の古巣なのでそっと反論をしていました。

しかし、トーマツの440人に比べれば少ないですが、あずさ監査法人も、リストラをするそうです。汗





あずさ監査法人のHPによると、
2009年7月に、あずさ監査法人の100%子会社であるKPMGビジネスアシュアランス株式会社を移管・統合。
そして、約200名が移籍して、既存人員とあわせた250名体制でビジネスアドバイザリー事業部を始めていました。


今回、このアドバイザリー部門が、内部統制関連の助言業務が一巡し、部門の約2割にあたる50人を削減するようです。



ところで、2011年3月期「内部統制が有効に機能していない」とした企業が
  ・2009年: 61社
  ・2010年: 22社
  ・2011年: 8社
と、なっています。

日本版SOX法(J-SOX)が始まった2009年から比べると、内部統制に問題のあった企業数が大きく減少しています。

やはり、数字上も、企業のJ-SOXへの対応が進み、管理体制が整備されてきたことが窺えます。

また、J-SOXも3年目を迎え、内部統制の整備・運用テストに慣れて、作業が効率化されてきています。


このように、監査法人としては、人員を増強してまでJ-SOXに対応してきましたが、業務量の急激な減少により、リストラせざろう得ない状況です。


もちろん、監査法人も、新たなアドバイザリー業務を収益の柱にしようとしていますが、まだ追いついていないようですね。


一方、企業の側からすると、監査法人で内部統制を経験していた公認会計士を、企業の内部統制担当者に採用するチャンスですね。

内部統制に限らず、経理などの様々な業務で公認会計士を活用するケースが、これから増えてくるのではないでしょうか。

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Posted by 森公認会計士事務所 at 06:46Comments(0)監査

2011年08月17日

【社内に会計専門家が必要か?】 なぜ企業内会計士は増えない?

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

日本公認会計士協会が、上場企業593社からアンケートを取った「組織(企業)内会計士に関するアンケート最終報報告書」を公表しました。


1.社内に会計専門家が必要か?
「社内に会計専門家が必要か?」、という質問に対し、
回答は、



 ・外部専門家を利用するので不要: 59%
 ・社内に必要: 23%
 ・必要性は特に感じない: 9%
 ・社内の人材育成で十分なため不要: 3%
という結果です。

つまり、8割の方は、会計専門家は不要、と答えています。


そもそも、”普通の会社”にとって経理は定型業務

経理部の頭を、特に悩ませるのは、
 ・会計基準の改正のうち、自社にあてはまる時や、
 ・たまに発生するイレギュラーな取引が起きた時に、
監査法人に相談すれば十分対応できる、というのが現実ではないでしょうか。

ただし、監査法人にいると、常にすべての改正事項をアップデートし、各社から非定形的な取引だけを相談され、結構大変汗です。


では、具体的に、企業の側からの会計専門家を必要とする分野としては、
アンケートでは、
 ・国際会計基準(IFRS)の導入
 ・個別決算・開示業務
 ・海外を含む連結決算
といった、難しい会計に関する業務について会計士へのニーズが挙げられています。

もちろん、こうした難しい経理処理や、IFRS導入のような特殊プロジェクトについて、会計士のニーズが全くない訳ではありません。


一方、監査法人に所属する会計士の希望する部署は、
 ・経理部: 64%
 ・企画部: 57%
 ・資金・財務部: 49%
 ・内部監査等: 35%
となっています。

本当の転職活動ではなく、複数回答ということもあり、経理部以外の企画部等、幅広希望となっています。


就職浪人の増える中、企業内会計士を増やしたい会計士協会では、「企業と会計士の間にある意識のギャップを解消することが課題」としています。


私自身、企業内会計士として販売企画部で働いていた経験もあり、
 ・会計士は計数管理に強く、
 ・簿記や税務の知識があり (ビジネスで簿記の知識は大切です)
 ・企業の全体像を知っていることから、
一般企業で働く際、経理に限らず、活躍できる場は大きいと思います。


実際、あるコンサルタント会社の役員の方も、以前、「会計士出身コンサルタントは、他の士業出身のコンサルタントより、ビジネスセンスがあり、コンサルタントとして成長する人が多い」、とも言っていました。



2.希望年俸
ただし、現状では、企業側が採用したいのは、実務経験3~5年のシニア層で、
希望採用年俸は、
 ・年俸 500万以下: 4割
 ・年俸 750万円以下:5割
と、9割の会社が、750万円以下を希望しています。

一方、監査法人のシニアの希望年俸は
 ・年俸 1000万円以下:4割
 ・年俸 1500万円以下:2割
つまり、6割の方が、750万円~1500万円を希望しています。

企業側と公認会計士側で、希望年俸について大きなギャップがあります。



レポートでは、転職活動は年俸だけではない、と書かれています。

しかし、実際企業内会計士が増えない理由の一つとして、ここの差は大きい気がします。


ただし、先ほど書いたように、一般企業で働く際に、経理部では監査法人ほど難しい経理処理が多い訳ではありません。

また、経理部以外の企画部等で働く場合は、公認会計士という資格は関係ありません。


そういう意味では、公認会計士が、“高度な会計専門家”としての能力を、給与に反映することができる活躍の場は、必ずしも”普通の一般企業”には、それほど多くはないかもしれません。


逆に、ニーズがあるところで、周りに会計士がいなければ差別化されて、強みを十分に発揮できると思います。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 09:24Comments(0)監査

2011年08月14日

【監査法人 「副業」で稼ぐ?】 - 監査報酬は1%増 -

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

日経新聞が、日経225対象銘柄の2011年3月期決算の会社179社について、有価証券報告書に記載されている監査報酬を調査しました。

179社の監査報酬は、
 ・監査報酬  594億円 前期比 1%増
 ・非監査報酬 55億円 前期比 約200%増
 ・合計  649億円 前期比 5%増

調査では、非監査報酬約2倍と、大きく伸びていることが目を引きます。

この非監査業務とは、「財務書類の調製をし、財務に関する調査若しくは立案をし、又は財務に関する相談に応ずること」と、公認会計士法第二条2項で規定されています。

つまり、非監査業務をコンサルティングといっても、いわゆる経営コンサルではなく、会計に関するコンサル業務です。


では、具体的な非監査業務とは何かというと、
・コンフォートレター ※
・企業買収時のデューデリジェンス
・国際会計基準への移行に伴うアドバイス
・上場申請時の書類作成のアドバイス
などが主な業務になります。


このように監査法人の「副業」、コンサルティングといっても、会計やコンプライアンスに関連する内容で、非常に限定されています。



今回、監査法人が、「副業」を大幅に増加させたと言っても、収入規模としては、監査業務の1割程度です。

そのため、監査法人は、今、監査以外のコンサル業務の強化を図っています。


しかし、今回の「副業」の大幅増加も、IFRS(国際会計基準)導入に際する助言が大きいようですが、この6月に、IFRS導入が延期されたことにより、今、多くの企業がIFRS導入プロジェクトの見直しを考えています。

非監査業務で大幅な増収を期待できたIFRSですが、今後の見通しは不透明となってきています。


一方、収入の大部分を占める監査報酬の伸びは1%に過ぎません。

こうしてみると、やはり業務量に見合った規模への縮小が避けられないかもしれません。


実際、今年の7月に、監査法人トーマツが440人のリストラを行っていますが、まだ当面は厳しい状況が続きそうですね。


一方、合格後、就職できずにいる試験合格者が、一説では1000人近くいるとか。
今年の、試験合格者数にも影響を及ぼす可能性がありますね。


※コンフォートレターとは、会社が社債などを発行する時に、監査法人が主幹事証券会社に、届出目録見書の記載内容のうち、主に会計に関する記載内容に誤りがないかどうか、確認した文書です。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 12:09Comments(0)監査

2011年07月13日

トーマツは、なぜ440人もリストラしたのか?

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

今朝、トーマツのリストラが日経新聞に掲載されましたが、
実際、4大監査法人(Big4)はどうなっているのでしょう?

Big4間であれば、そう差はないとも言われています。

一方で、昔から
・新日本監査法人は、良いクライアントが多い 
・トーマツはよく働く
など、といった話がまことしやかにありました。

ちょうど、「監査法人業界分析」として、公認会計士 太雄さんの、
考える、社会派会計士のブログ」が、
 ・クライアント数
 ・財務分析(BSとPLの両面から)
などの切り口で、監査法人を鋭く分析しています。

これを読めば、なぜトーマツが200人の新人を採用し、同時に440人ものリストラをしなければならなかったかわかると思います。



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Posted by 森公認会計士事務所 at 04:53Comments(0)監査

2011年07月12日

【今日の日経】 監査法人トーマツがリストラ!

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。


今日の日経新聞では、監査法人のトーマツが440人のリストラ発表しました。
9月末には退職です。

希望退職の内訳は、パートナー40人、入社3年目以降で400人。
リストラは、対象となる従業員の8%に相当します。

一方で、200人の新人を採用予定。

去年の新日本監査法人に続くリストラですね。


なお、トーマツの概要は、HPによると、
 総人員数 6,092名(2011年3月末日現在)
  パートナー 658名
 専門職   4,945名
 事務職   489名

このうち440人をリストラするのですから、結構大変ですね。

仮に平均給与を
  パートナー:1500万円
   他の方 : 850万円
とすると、リストラによるコスト削減は、40億円にも上ります。

※上記「平均給与」は、インターネットから任意に切りのいい数値を参照したもので、正確な数値ではありません。法定福利費も入れていませんので、あくまで目安として見てください。


ところで、このリストラ発表が7月というのは、9月決算をにらんでリストラによる割増退職金を今期中に計上したい、ということなのでしょうか?

あるいは、3月決算のビジ―シーズンを終えて、従業員のモチベーションが下がる心配もないからでしょうか?
(もっとも、トーマツの中ではもっと前から話題になっていたのかもしれませんが)

まさか、これからはじまる来期の報酬交渉に向けての布石でしょうか??



いずれにせよ、夏は転職市場もスローになるので、一挙に440人も転職市場に出ると大変ですね。

また、クライアントからすると、「いままでそれだけ高コストで監査していたのか」、と映るかもしれませんね!
(監査法人側からは、赤字になってまで監査をしていたのだ、とも言えるでしょうが)


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Posted by 森公認会計士事務所 at 09:29Comments(0)監査