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2011年12月04日

【過大支払利子税制(仮称)の創設】 国際課税強化

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

関連企業者間の利子を利用した租税回避に対応するため、海外への支払利子への損金算入に上限が設けられるそうです。



今でも、資本に比べて過大な借入に対しては、「過小資本税制」があります。

例えば、資金を調達するのに、その多くを海外の親会社から出資ではなく借入で行います。

すると、配当は損金になりませんが、支払利息は損金になるため、課税所得の圧縮を図ることができます。

そのため、親会社の出資金の3倍を超える借入金の利子については、損金計上が認められていません。


今回は、「過大支払利子税制(仮称)」として、所得に比べて過大な利子を関連者間で支払う租税回避を防止するため、関連者に支払う支払利子等のうち、「調整所得金額」の50%超について、損金不算入とするそうです。

ここで言う「関連者」とは、持ち株割合50%以上、または実質支配・被支配の関係にある者、及びこれらの者による債務保証を受けた第三者などを言います。

また、「調整所得金額」とは、課税所得に
 ・減価償却費 
 ・特別損益
 ・受取配当益金不算入額
などを加えたものだそうです。

この損金不算入額は、翌期以降の一定期間、繰り越して損金算入が可能となるそうです。


なお、この制度と過小資本税制の両方が適用となる場合は、それぞれの損金不算入額のうち、いずれか多い金額が損金不算入となります。



<関連する記事です>
 【海外資産の課税強化】 5千万円超に報告義務


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Posted by 森公認会計士事務所 at 07:03Comments(0)税務

2011年12月03日

【海外資産の課税強化】 5千万円超に報告義務

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

2012年度の税制改正で、政府は、海外との取引について課税強化に動いています。



個人では、海外に5,000万円超の資産(預金、株式、不動産など)を持つ個人は、年1回税務署への報告が義務付けられます。

これにより税務署は、預金利子や株式配当を把握し、所得税や相続税を課税していきます。

違反した場合は、1年以下の懲役などの罰則が科せられ方向です。


会社オーナーなどの富裕層は、すでに海外に資産を移す“キャピタル・フライト”を行っていると言われています。


武富士などは、長男が香港に移住までさせて、節税をしようとしていました。

筑紫哲也さんがお亡くなりになった時には、約5千万円の海外資産を除外して相続税の申告をしていたのが見つかり、話題になったこともありました。


海外へ資産を移す動きは、香港に預金口座を作るツアーなど、資産家や有名人だけではなく、普通の方にも広まってきています。


こうした動きに対して、国税庁も海外資産に対する課税を強化してきています。
海外資産に係る相続税の申告漏れが、10年7月~11年6月で、116件と、36%増となっています。

今回の規制は、こうした個人のグローバル化に対して、さらに対応してものですね。



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Posted by 森公認会計士事務所 at 09:14Comments(0)税務

2011年11月01日

【社会保障 で 実質増税!】-厚生年金・介護保険

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

● 厚生年金保険料の上限引き上げが検討されています。

現在、月収60万5千円を上限として、保険料を頭打ちにしているのを、月収117万円5千円を上限とするものです。



厚生年金保険料の計算は、
標準報酬月額×16.412%ですが、
これを、会社と社員で折半しています。


上限の会社員の方は、労使それぞれ、
5万877円 ⇒ 9万9293円
に、増加することになります。

大企業で40・50代の一番生活費のかかる方を直撃しそうです。


● 介護保険料についても、保険料の引き上げが図られています。

40歳から64歳の 第2号被保険者について「総報酬制」と呼ばれる制度を来年度に導入した場合、健保組合1人900円の負担増になるとしています。



● 厚生年金と介護保険は制度が違うので、厳密には同列で問題を論じられないかもしれません。

ただ、いずれも所得が高く取れるところから取ろうとしているため、負担に見合った受取が貰えないのではないのでしょうか。

また、景気低迷の中での現役世代にだけ負担増というのは、納得しづらいものがあります。

その一方で、
 ・厚生年金と国民年金
 ・健保組合と協会健保
制度や組合によって差がつくのは、公平感に欠けますね。


所得税の増税と違い、社会保障は制度自体が複雑で、ご自分がどうなるのか、わかりずらいものがあります。


また、特に消費税と比べると、比較的高所得者層をターゲットに料金を引き上げがちのためか、あまり反対に盛り上がりが欠けるような気がします。

それとも、“増税”のようなキャッチ―な言葉がないからでしょうか?


税金ではなければ、会計・税務とは関係ないように感じるかもしれません。

しかし、個人も会社も、実質的には増税されているのと同じですね。



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Posted by 森公認会計士事務所 at 08:41Comments(0)税務

2011年09月28日

【臨時復興増税】 政府・民主党案の発表

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

民主党の税制調査会から臨時復興増税案がまとめられました。

すでにブログでも書いていた党税調の原案
 【臨時復興増税 政府税調案 1】増税の方向性と所得税
 【臨時復興増税 政府税調案2】 法人税と今後のスケジュール
からは大きくは変わっていませんが、2013年に任期満了となる衆議院をにらみ、個人住民税の増税が2014年に延期されたりしています。


 
1.増税の概要
臨時復興増税は、以下の内容です。
 ・法人税:2012年度から5年間  10%の付加税
 ・所得税:2013年から10年間  4%の付加税(「復興貢献特別所得税」)
 ・個人住民税:2014年6月から5年間  500円/人
 ・たばこ税(国税分):2012年10月から10年間  1円/本
 ・たばこ税(地方分):2012年10月から5年間  1円/本


2.法人税
法人税は、若干わかりにくいため、再度補足しますと、法人税の税率は、平成23年度税制改正で先送りされた、「実効税率5%の引下げ」を実現するために、現状の30%から4.5%引き下げられ、25.5%となります。

ただし、2012年度から3年間に限っては、2.55%=25.5%×10% の付加税が上乗せされます
具体的な法人税率の推移は、このようになります。
 ・平成23年度:30%  (現状)
 ・平成24年度:28.05% (=25.5%+2.55%)
 ・平成25年度:28.05%
 ・平成26年度:28.05%
 ・平成27年度:25.5%


3.今後のスケジュール
 ・10月:与野党協議
 ・10月下旬:臨時国会召集
 ・11月:臨時増税関連法案で修正協議の可能性

 ・12月24日ごろ:来年度予算政府案


すっかり臨時復興増税の陰に隠れていますが、やはり、先送りされた平成23年度税制改正のほうが、さまざまな項目で抜本的な改正となっており、今後どのように協議修正されていくのか気になるところです。

それから、もうすぐ12月ですので、来年の税制改正(税制大綱)はどうなるのでしょうか。


<あわせてよく読まれる、先送りされた税制改正案について>
 【今後どうなる? 税制改正】法人税・所得税 編 -
 【今後どうなる? 税制改正】 大幅改正案 相続税・贈与税 編 -


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Posted by 森公認会計士事務所 at 09:00Comments(0)税務

2011年09月24日

【税制改正 先送り部分】 臨時復興増税とあわせた改正

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

政府の税制調査会の臨時復興増税案を受けて、民主党の税制調査会で、たばこ・相続の増税も検討され始めました。

そこの議論の過程で、平成23年度税制改正の先送り部分は、当たり前ですが、今のまま秋の国会で議論されるのが、はっきりしてきました。


わかりにくいのですが、今年の平成23年税制改正は、2つに分かれています。

つまり、当初の税制改正案のうち、
 ・抜本改正の部分 ⇒ 先送りされ、
 ・残りの部分    ⇒ 平成23年度税制改正として、6月に成立
しました。


これは、ねじれ国会で抜本改正となる部分について与野党で合意ができず、加えて東日本大震災で審議する時間がなかったため、秋の国会に先送りされたのです。

6月に成立したのは、あまり大きな影響がない部分だけです。





先送り部分については、夏の税理士会の研修でも、
「先送りされている税制改正法案は、政府税制調査会で検討されている様子はないですし、どうなっているのでしょうか」
と言われていました。

大手税理士法人の方に聞いても、
「改正されると思うけど、いや、わからないね…」
といった感じです。


その理由の一つは、8月以降、臨時復興税制が話題の中心となってきたためです。

その頃の報道の一つは、先送り改正の目玉である法人税率の引き下げはおこなわないとされ、平成23年度税制改正自体、どうなるのかわからないようなトーンでもありました。


結局、平成23年度税制改正どおり、法人税法を改正して法人税率は引き下げるのと同時に、特例的に期限を区切り、3年間は10%の付加税により増税するという方法になっています。


民主党としては、平成23年度税制改正の先送り案は、正式に秋の国会に上程しているようですので、その前提で、臨時復興増税を決めていくことになるのですね。
(まぁ、当たり前ですが)


ただ、そもそも先送り案は、抜本改正という増税案※のため与野党合意ができず、その上で、臨時復興増税をしようというのです。
 ※法人税率など一部が減税となっていますが、基本的には増税法案です

来月以降、臨時復興増税の前提である抜本改正部分も含めて、自民党の対応が注目されますね。


<よく読まれる、関連記事です>
 【臨時復興増税 政府税調案 1】増税の方向性と所得税
 【臨時復興増税 政府税調案2】 法人税と今後のスケジュール


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Posted by 森公認会計士事務所 at 19:32Comments(0)税務

2011年09月13日

【臨時復興増税 (仮)整理】 党税調の前に

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

今日、13日に、民主党の税制調査会の初の役員会が開かれます。

政府税調に加え、民主党の党税調が復活していますので、これでようやく、実質的な臨時復興増税の議論が始まるということでしょうか。


そこで、13日の党税調での議論の前に、
 ・今までの臨時復興増税の議論の流れと、
 ・7日に行われた政府税調の議論
を整理したいと思います。


新聞報道を含めると、今までいろいろな議論が噴出しており、議論が錯綜している感もあります。

(正直、私自身も増税のニュースを追いかけていて、臨時復興増税がいつ、どうなるのか? よくわかりません)

ただ、今回の臨時復興増税に反映しなくとも、将来の増税の方向性を示唆する内容もあるような気がしています。




臨時復興増税の前に、平成23年度税制改正で、抜本改正部分は、
 ・法人税:秋の国会に先送り (法人税率の引下げ)
 ・所得税:秋の国会に先送り
 ・相続税:秋の国会に先送り (基礎控除引下げ、相続・贈与税の税率変更)
 ・消費税:6月に改正済み (2010年代半ばに税率を10%にするため、先に改正)
となっています。


当初の政府税調での臨時復興増税では、
 ・10兆円規模の増税
 ・所得税+法人税を中心
 ・増税期間を5~10年
 ・当初2~3年の期間は税負担を重く
となっていました。

これが、当初の基本案です。


ところが、そのうちに臨時復興増税が、
 ・増税規模が、13兆円に (B型肝炎訴訟も含める)
 ・固定資産税の増税
 ・相続税の増税 (日経新聞の報道のみ)
といった議論となっています。


そして先週9月7日に行われた政府税調では、
 ・増税規模は12.5兆円
 ・増税期間を15~20年へ延長 (当初は、5~10年)
 ・復興増税の案は、3パターンに (下記(1)~(3)の案のいずれか)
   (1) 所得税+法人税
   (2) 消費税のみ
   (3) 所得税+法人税+その他(酒税・たばこ税・地方税)
といった議論になっています。


このように議論が紆余曲折し、ずっと見ていないと、専門的な話ですし、どうなっているのわかりにくいと思います。


しかし、傾向としては、所得税、法人税以外、地方税も含めて、広く取る方向にあります。

ただし、増税期間は延長され、毎年の負担は軽減されます。

また、増税規模も増加傾向にあるようです。


その分、全然、”臨時”の”復興”のための増税ではなくなってきていますね。


<よく読まれる、関連記事です>
【臨時 (復興) 増税】えっ!B型肝炎訴訟で、固定資産税が増税!?
【相続税 復興財源に】 ◆ 速報 ◆
【民主 党税調を新設】 税制改正の方向が変わる?

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Posted by 森公認会計士事務所 at 15:56Comments(0)税務

2011年09月07日

【民主 党税調を新設】 税制改正の方向が変わる?

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

民主党の税制改正のプロセスが変更になりました。

あまり、一般的な話題ではないのですが、この変更により、だれが増税を決めていくのか、そして増税の方向性についても、今までとは変わってきそうです。

【CFO養成講座】-あなたの会社を成長させよう!  - 東京港区の会計事務所 公認会計士 森 滋昭

1.今までの問題
民主党は政権交代に伴い、「政策決定の内閣一元化」し、税制改正過程の透明性を高めるため民主党内の調査会である、
 ・政策調査会党政調)と、
 ・税制調査会党税調):(党政調の下部組織になります)
を廃止しました。

そして、政府の税制調査会政府税調)でのみ税制改正を議論してきました。


そのため民主党内では、税制改正に関与できない、政府で一方的に決定される、という問題・不満がありました。

この問題・不満を解消するため、また、増税について民主党もきちんとコミットするために、党政調と党税調が復活し、税制改正(=増税)についての議論が行われます。

つまり、増税の権限が、政府から民主党に移されます



2.自民党時代
自民党時代も、民主党と同様、政府税調と党税調の二重の制度となっていました。

そして、党税調の“インナー”といわれる税制に精通した一部の政治家達が、密室で税制改正を決めていたため、政府税調よりも党税調の力が強く、「党高政低」などとも言われました。


今回、党税調の会長は、重鎮の藤井裕久元財務大臣が就任し、民主党内の増税への不満を押さえると言われています。


3.今年の税制改正の行方
今まで政府税調では、すでに7回の会議が行われており、内閣府のHPに8月4日開催分までの議事録も掲載されています。

会議では、臨時復興税なども論議されていますが、具体的な増税の税目までは決まっていませんでした。

税制改正の主導権が政府から民主党へ移る過程で、今までの議論も、どれだけ引き継がれていくのかでしょうか。


政府税調が、なくなった訳ではありませんが、自民党時代と同様に、政府の意見よりも、民主党内の意見(増税反対派)を反映した増税案となるのでしょうね。


これにより、数年の間、法人税・所得税を中心とした基幹税の増税により臨時復興財源を賄う、といった従来の議論から、増税内容がすこし変わってきそうですね。


<よくよまれる、関連記事です>
【臨時 (復興) 増税】えっ!B型肝炎訴訟で、固定資産税が増税!?
【相続税 復興財源に】 ◆ 速報 ◆


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Posted by 森公認会計士事務所 at 22:50Comments(0)税務

2011年08月29日

【野田 新首相誕生】 どうなる今後の増税?

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

野田佳彦財務相が、海江田万里経済産業相を破って、民主党の新代表となりました。

野田氏は、財政規律派で知られ、今回の復興財源に関しても、他の候補者と違い、増税を主張しています。

日本国債の更なる格下げや、国債暴落まで噂されるような状況で、仕方がないのかもしれません。

しかし、今後の税制改正等に関しては、厳しいものになりそうです。



平成23年度税制改正のうち抜本改正部分が、この秋の国会に先送りされていますが、どのようになるのか、まだはっきりしていません。

震災の復興財源についても、税制調査会などで、
 ・法人税・所得税の基幹税を中心に10兆円規模の増税
 ・増税期間は5~10年
 ・当初2~3年の期間の税負担を重く、残りの期間は軽くする
という方向で進められていますが、具体的な案は、まだ示されていません。


しかも震災復興のはずが、なぜか、B型肝炎訴訟まで震災復興と合わせて増税で賄う案が出ています。

それも、地方税である固定資産税による増税です。


また、日経新聞の報道では、”平成23年度税制改正のうちの抜本改正部分”であるはずの相続税の増税も震災復興財源とする、といった報道がされています。

本来、震災復興のような臨時増税と、抜本改正である相続税の増税は、まったく相いれないはずです。


これでは、平成23年度税制改正のうち抜本改正部分自体も、どうなるかわかりません。



このように、ここのところの税制調査会や各種報道を見ていると、復興増税の名のもとに、なんでも増税となっているような感じを受けます。


野田氏が首相となり、財政規律を重視することは、今の国家財政を考えれば仕方がないかもしれません。

しかし、今後、“なんでも増税”となると、今の六重苦・七重苦に苦しみ、海外からは積極的な誘致を受けている日本の企業にとって、これからも国内でビジネスを続けるモチベーションがなくなってきますね。


<関連記事です>
臨時復興増税 当初の案⇒
 【復興増税 賛成 vs 反対?】 負担はどれだけ?
臨時復興増税 追加情報 その1⇒
 【臨時 (復興) 増税】えっ!B型肝炎訴訟で、固定資産税が増税!?
臨時復興増税 追加情報 その2⇒
  【相続税 復興財源に】 ◆ 速報 ◆


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Posted by 森公認会計士事務所 at 15:55Comments(0)税務

2011年08月22日

【相続税 復興財源に】 ◆ 速報 ◆

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

つい2~3日前に、某大手税理士法人の方とお話をしていると、
「この前の6月の税制改正で見送られた相続税や所得税は、今度の国会で改正されるんじゃないの? 法人税の税率引き下げはないだろうけど」
と言われました。


ご存知のように、平成23年度税制改正は、緊急性の高い租税特別措置法を中心に切り出し、平成23年6月に成立・改正されました。

一方、「残りの改正項目は、第3次補正予算案の審議とともに、与野党で扱い協議する」予定です。
(平成23年度税制改正の全体の改正経緯 ⇒ 【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -


しかし、8月20日付日経新聞では、『相続税 復興財源に 政府検討、増収分を充当』の見出しのもとに、法人税や相続税、所得税の控除見直しなどは、「復興支援の性格を持たせることで与野党合意を促す思惑もある」との記事が出ていました。



各税の申告期限は、
 ・法人税:決算期後2カ月以内
 ・所得税:2月16日から3月15日までの
 ・相続税:被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内
 ・贈与税:財産をもらった人が、もらった年の翌年の2月1日から3月15日まえ

法人税は決算からすぐに申告期限が到来するので、先送りされた税制改正をまたずに、例えば5月決算の会社は、この7月に申告をしています。

逆に、所得税や贈与税は、来年になってからの申告です。


ところが、相続税は、お亡くなりになって、お葬式等を終えてから、被相続人の相続財産を確定し、誰がどう相続するのかを決めていくため、時間がかかります。

そのため、被相続人がなくなってから(正確には、亡くなったのを知った日から)10カ月後までに申告書を提出することになっています。

例えば、3月に亡くなった方は、来年の1月が申告期限になります。

贈与税も申告は来年でも、年内までにいろいろ検討して贈与を実行します。



ところで、先送りされた相続税、贈与税の改正案では、
相続税の基礎控除の引下げなどは、「平成23年4月1日以後の相続から適用の予定」となっており、4月からの遡及適用となっていいます。

贈与税も、税制改正案では
・直系尊属から20歳以上への贈与と、
・その他の贈与
の2つに分けられ、各々税率や区分が異なっています。

この改正も、「平成23年1月1日以後の贈与により取得する財産に係る贈与税について適用予定」とされています。
贈与税については、遡及適用となっても、すでに贈与を行っている方もおり、新法と旧法の選択適用になるのではないかと言われています。

今年、相続税の申告、生前贈与、あるいは相続税対策の保険契約をしようとお考えの方、特に多額の相続や贈与になりやすい富裕層や経営者の方は、今回の改正を見てから相続の申告や生前贈与などを行った方がいいですね


<関連記事>
平成23年度税制改正の全体の改正経緯⇒
 【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -
今後の相続税・贈与税の改正内容⇒
 【今後どうなる? 税制改正】 大幅改正案 相続税・贈与税 編 -

臨時復興増税 当初の案⇒
 【復興増税 賛成 vs 反対?】 負担はどれだけ?
臨時復興増税 追加の情報⇒
 【臨時 (復興) 増税】えっ!B型肝炎訴訟で、固定資産税が増税!?


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Posted by 森公認会計士事務所 at 06:40Comments(0)税務

2011年08月16日

【臨時(復興)増税】えっ!B型肝炎訴訟で、固定資産税が増税?

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

現在、政府税調で検討されている復興増税。

従来、主に所得税と法人税で10兆円規模の増税が検討されていました。


先日、8月7日に行われた税制調査会では、13兆円にのぼる復興財源について、法人税、所得税だけでは負担が大きいことから、地方税である“固定資産税”も増税することが議論されました。


固定資産税の税収は、実は、2011年の計画で8.9兆円と、法人税と同程度の大きな税です。
(2011年度予算で、法人税は7.8兆円)

そのため、固定資産の増税で、復興費用の多くを賄うことができます。


一方で、固定資産税は、地方税です。

地方税は、各地方自治体の住民へのサービスの対価であり、国が一方的に被災地支援の負担を、直接は関係のない各地域に負担させる訳にはいかない、という議論もあります。


いずれにせよ、こうした議論の流れから、今回の復興増税に限らず、将来、消費税等の増税で不足する分については、まわり回って地方税である固定資産税も、増税されていくのではないでしょうか。



今後、固定資産税の増税も見込まれる場合、
 ・個人の住宅だけではなく、
 ・企業、特に不動産を多く保有している会社にとっては、
大きな負担となりますね。


では、固定資産税はどうやって算出されているかというと、
 土地、家屋、償却資産の評価額 (1月1日所有分) × 標準税率1.4% = 税額
という計算で税額が算出されています。

そして、賦課課税方式と言われるように、市町村からの納税通知に従って、そのまま支払っている人が多いかと思います。


しかし、今後、固定資産税も増税されていくのであれば、
例えば、
 ・固定資産税が低くなるように土地の分筆を行う
 ・新築の建物の引き渡しを1月2日以降とし、1年分の固定資産税を節約する
といった固定資産税の節税も、今より重要になってきます。



ところで、当初、東日本大震災からの復興のために、10兆円規模の“臨時復興増税”を行う、ということでした。

しかし、今回の臨時増税の対象は、
 ・東日本大震災の復興費用: 10兆円
 ・11年度の基礎年金 国庫負担の不足分: 2.5兆円
 ・B型肝炎訴訟の和解金の一部: 0.7兆円
となっており、いつの間にか東日本大震災だけではなく、B型肝炎訴訟まで紛れ込んだ、13兆円規模の増税となっています。


“臨時復興増税”から“復興”の字が取れ、”臨時増税”となり、そのうち“臨時”もとれて、ただの“増税”にならなければいいですね。


--- 関連記事 ---
【復興増税 賛成 vs 反対?】 負担はどれだけ?


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Posted by 森公認会計士事務所 at 09:13Comments(0)税務

2011年08月16日

【今後どうなる? 税制改正】 大幅改正案 相続税・贈与税 編

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

平成23年度税制改正のうち、先送りされた抜本改正部分のうち、相続税・贈与税についてみていきます。

まず、平成23年度税制改正は、【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -で書いたように、
平成22年12月の税制大綱(当初の税制改正案)のうち、
 ・抜本改正の部分 ⇒ 先送りされ、
 ・残りの部分    ⇒ 平成23年度税制改正として成立
しました。


今回、平成23年度税制改正として成立した相続税・贈与税は、
・相続税の連帯納付義務
のような、手続き的なものだけでした。


しかし、今回、先送りされた改正案は、相続税・贈与税を大きく変える案となっています。



1.相続税の基礎控除の引下げ
相続税の、基礎控除が引下げられています。

        改正前     改正後
定額控除: 5,000万円 ⇒ 3,000万円
比例控除: 1,000万円 ⇒  600万円  (法定相続人一人当たりの控除額)


この改正案により、多くの方が相続税の対象となる可能性がある、重要な改正です。


例えば、基礎控除の引下げにより、1億円くらいの遺産総額でも、相続税がかかる可能性があります。

”遺産総額1億円”といっても、都内に昔から住んでいる方などは、地価が高いために、すぐに1億円となってしまいます。

もちろん小規模宅地の特例などにより、相続税はかからないケースも多いです。

いずれにせよ、今までは相続税がかからなかった方も、一度、相続税の検討をしていた方が安心だと思われます。



2.相続税の税率構造の見直し
相続税の税率の区分や、税率が見直されました。

  現行          改正案
税率の区分: 6段階 ⇒ 8段階
最高税率:    50% ⇒ 55%となります。

一見、最高税率が引き上げられ、金持ちへの相続税の増税に見えるかもしれません。

しかし、各相続人の相続財産※ が、2~3億円の場合の税率も、40%から45%へ引き上げられています。

実際には大金持ちよりも、このような中間層の方が多いので、中間層への影響が大きい改正ではないでしょうか。

 ※ 正確には、法定相続分に応じた取得金額になります



3.死亡保険金に係る非課税限度額
500万円に乗ずる法定相続人数が、
 ・未成年者等
 ・被相続人と生計を一にしていた者
に限定されました。

死亡保険金の非課税枠が、「被相続人と生計を一にしていた者」、つまり、亡くなった方と一緒に暮らしていた人に限定されると、事実上、死亡保険金の受取人は配偶者だけとなります。

(通常、相続時には子供は成人して独立しているので、「未成年者」にも「生計を一にしていた者」にも該当しません)

この改正は、保険を使った節税には、結構、厳しい改正ですね。



4.贈与税の税率構造の緩和
贈与税の税率を
 1) 20歳以上の者が、直系尊属から贈与を受けた場合の軽減税率
 2) 上記1) 以外の、贈与税の税率
に分かれました。

いずれも最高税率は50%から55%に引き上げられました。

しかし、1) の「20歳以上の者の、直系尊属からの贈与」、つまり親から成人した子供への贈与は、大体500万円以上の贈与が、従来より軽減されています。

相続税が厳しくなってきているので、生前贈与が、有効な相続税対策となってきますね。



5.贈与税の相続時精算課税の範囲拡大
 1) 受贈者の範囲に、20歳以上の孫を追加 (現行は、推定相続人のみ)
 2) 贈与者の年齢要件を、60歳以上に引き下げ (現行は、65歳以上)


今回、相続時精算課税の対象に、孫が加えられました。

しかし現実的に、普通の家庭で孫に直接贈与することは、あまりないのではないかと思います。

そう考えると、あまりこの改正は使われないかもしれません。



6.最後に
今回の改正案では、”お金持ち”ではない、”普通の家庭”でも相続税の対象となる方が増えてきます。

今まで、あまり相続税を考えたことがない方も多いと思います。


相続税は、その仕組み自体が複雑ですし、特例などによる軽減も多い、難しい税法です。

また、各家庭の状況、例えば、
 ・何人の子供がいるか
 ・親と一緒に住んでいるか
 ・親が事業をしているか
といった状況により、扱いが異なってくることも、相続税を難しくしています。


今まで見てきたように、今回の税制改正案では、相続税の対象となる方を増やす一方で、贈与税を軽減しています。

そのため、早い段階で一度財産を把握し、生前贈与の活用を検討していく必要があるのではないでしょうか。


ご自分で計算することが難しい場合は、一度、専門家にご相談されることも、一つの方法だと思います。


------ 関連記事です ------
【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -
【平成23年度税制改正】 - 法人税編 -
【平成23年度税制改正】 - 所得税編 -
【平成23年度税制改正】 - 消費税編(今回一番の目玉) - 

今後どうなる? 税制改正 法人税・所得税 編 -


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Posted by 森公認会計士事務所 at 09:11Comments(0)税務

2011年08月09日

今後どうなる? 税制改正 法人税・所得税 編 -

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

平成23年度税制改正は、【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -で書いたように、
平成22年12月の税制大綱(当初の税制改正案)のうち、
 ・抜本改正の部分 ⇒ 先送りされ、
 ・残りの部分    ⇒ 平成23年度税制改正として成立
しました。

結果として、消費税では大きな改正がありましたが、その他の税目では、あまり大きな改正となっていません。

------ 関連記事です ------
【平成23年度税制改正】 - 法人税編 -
【平成23年度税制改正】 - 所得税編 -
【平成23年度税制改正】 - 消費税編(今回一番の目玉) - 

※ 相続税について記事を書いていないのは、今回、記事にするような大きな改正がなかったためです。


今後、抜本改正部分は、「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律案として、秋の臨時国会で継続審議されると考えられます。

ただ、実際に秋の臨時国会で成立する可能性があるのか、わかりませんが、今年12月末に提出される税制大綱(平成24年度税制改正案)に反映されるのでしょう。


このように、今回先送りされた抜本改正の内容は、今後の税制改正の方向を示唆します。

また、当初の税制改正案から、この6月に成立した税制改正では、
・何が実現して?
・何が実現しなかったのか?
整理をする意味でも、平成23年1月に国会に提出された「平成23年度税制改正案」のうち、平成23年6月に改正とならなかった主要な項目をみていきます。




1.法人税

 ・実効税率の5%引き下げ
 (法人税率:30%から25.5%へ、実効税率:40.69%から35.64%へ)
 ・減価償却資産の償却率の見直し
 ・欠損金控除の控除限度と繰越期間の見直し
 ・中小法人に対する軽減税率の引き下げ(18%から15%へ)
 ・貸倒引当金の見直し

法人税は、アメリカとともに、世界で一番高い税率となっているため、国際競争力強化から実効税率を引き下げる方向です。

参考までに、各国の税率は、
 ・ヨーロッパは約30%前後
 ・中国は25%
 ・韓国は24.2%

ただし、税率の引下げるのと同時に、減価償却や欠損金控除等を見直すことで、課税ベースの拡大で実質的による増税を図っています。

つまり、税率引下げによる税収の落ち込みを、カバーする方向です。


2.所得税

 ・給与収入1500万円超の給与所得者と法人役員の給与所得控除の見直し
 ・特定支出控除拡大の見直し
 ・勤続5年以内の法人役員の退職所得課税の見直し
 ・成年扶養控除の見直し


給与所得控除などについては、仮に同じ金額だけ所得控除した場合、税率の高い高額所得者のほうが所得控除のメリットを受けられるのはおかしい、といった議論などがあります。

(だから直接、こども手当を渡した方がいいということになります)


こうした議論なども背景に、所得税では、所得控除の縮小により高所得者の税負担の引き上げの方向にあります。


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【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -
【平成23年度税制改正】 - 法人税編 -
【平成23年度税制改正】 - 所得税編 -
【平成23年度税制改正】 - 消費税編(今回一番の目玉) - 


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Posted by 森公認会計士事務所 at 12:16Comments(0)税務

2011年08月09日

今後どうなる? 税制改正 法人税・所得税 編 -

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

平成23年度税制改正は、【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -で書いたように、
平成22年12月の税制大綱(当初の税制改正案)のうち、
 ・抜本改正の部分 ⇒ 先送りされ、
 ・残りの部分    ⇒ 平成23年度税制改正として成立
しました。

結果として、消費税では大きな改正がありましたが、その他の税目では、あまり大きな改正となっていません。

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【平成23年度税制改正】 - 所得税編 -
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※ 相続税について記事を書いていないのは、今回、記事にするような大きな改正がなかったためです。


今後、抜本改正部分は、「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律案として、秋の臨時国会で継続審議されると考えられます。

ただ、実際に秋の臨時国会で成立する可能性があるのか、わかりませんが、今年12月末に提出される税制大綱(平成24年度税制改正案)に反映されるのでしょう。


このように、今回先送りされた抜本改正の内容は、今後の税制改正の方向を示唆します。

また、当初の税制改正案から、この6月に成立した税制改正では、
・何が実現して?
・何が実現しなかったのか?
整理をする意味でも、平成23年1月に国会に提出された「平成23年度税制改正案」のうち、平成23年6月に改正とならなかった主要な項目をみていきます。




1.法人税

 ・実効税率の5%引き下げ
 (法人税率:30%から25.5%へ、実効税率:40.69%から35.64%へ)
 ・減価償却資産の償却率の見直し
 ・欠損金控除の控除限度と繰越期間の見直し
 ・中小法人に対する軽減税率の引き下げ(18%から15%へ)
 ・貸倒引当金の見直し

法人税は、アメリカとともに、世界で一番高い税率となっているため、国際競争力強化から実効税率を引き下げる方向です。

参考までに、各国の税率は、
 ・ヨーロッパは約30%前後
 ・中国は25%
 ・韓国は24.2%

ただし、税率の引下げるのと同時に、減価償却や欠損金控除等を見直すことで、課税ベースの拡大で実質的による増税を図っています。

つまり、税率引下げによる税収の落ち込みを、カバーする方向です。


2.所得税

 ・給与収入1500万円超の給与所得者と法人役員の給与所得控除の見直し
 ・特定支出控除拡大の見直し
 ・勤続5年以内の法人役員の退職所得課税の見直し
 ・成年扶養控除の見直し


給与所得控除などについては、仮に同じ金額だけ所得控除した場合、税率の高い高額所得者のほうが所得控除のメリットを受けられるのはおかしい、といった議論などがあります。

(だから直接、こども手当を渡した方がいいということになります)


こうした議論なども背景に、所得税では、所得控除の縮小により高所得者の税負担の引き上げの方向にあります。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 12:10Comments(0)税務

2011年08月07日

【平成23年度税制改正】 - 所得税編 -

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

今回の税制改正では、所得税についても給与所得控除の見直しなどの抜本改正は、先送りされました。

また所得税という税法自体が、法人税と異なりもともと多様な個人を対象に、様々な規定をしています。

そのため、今回の税制改正で所得税については、誰もが留意すべき重要な改正点、というのはないかもしれません。


今回の所得税の改正で、一番話題となっているのは、
“金取引も税務署に捕捉される”
といった改正点かもしれません。
(1回200万円を超える金取引について、支払調書の提出が義務付けられたためです)

以下、主要な改正内容と、適用時期を見ていきます。





1.申告不要制度の創設
公的年金等の収入金額が400万円以下で、その他の所得金額が20万円以下の場合、確定申告書の提出が不要

適用時期:平成23年分の所得税から


2.寡婦(寡夫)控除の追加
公的年金等に係る源泉徴収税額の計算について、人的控除の範囲に寡婦(寡夫)控除を追加

適用時期:平成25年1月1日以後に支払うべき公的年金等から


3.棚卸資産の評価方法
切放し法の廃止

適用時期:平成23年分の所得税から


4.更正に基づく還付加算金の計算期間
確定申告書の提出期限の翌日から更正の日の翌日以後1月を経過する日※までの日数は、当該計算期間に算入しない

※ 当該更正が更正の請求に基づくものである場合には、
 ・その更正の請求の日の翌日以後3月を経過する日と
 ・当該更正の日の翌日以後1月を経過する日
とのいずれか早い日

適用時期:平成24年1月1日以後に支払決定又は充当をする還付金に係る還付加算金について適用


5.金地金に関する支払調書の創設
金地金等の譲渡の対価に係る支払調書の提出制度(1回の取引で、譲渡対価200万円超から)

適用時期:平成24年1月1日以後に行われる金地金等の譲渡から


6.法定調書の提出様式
前々年の法定調書の枚数が1,000以上の場合、光ディスク等による提出が義務化

適用時期:平成26年1月1日以後に提出すべき調書等から適用



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Posted by 森公認会計士事務所 at 19:27Comments(0)税務

2011年08月07日

【平成23年度税制改正】 - 法人税編 -

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

今回の税制改正では、抜本改正部分は先送りされました。

そのため、法人税に関して、普通の会社が留意すべき点は、
 ・棚卸資産の評価方法の変更や
 ・仮決算による中間申告書
 ・雇用が増加する場合の雇用促進税制の適用
といった項目が該当するのではないでしょうか。

以下、主要な改正内容と、適用時期になります。



1.グループ法人税制①
完全支配関係にある他の内国法人が
・清算中である場合
・解散が見込まれる場合
・グループ内で適格合併により解散が見込まれる場合
その株式等については、評価損を計上しない

適用時期:公布の日(平成23年6月30日)以後に行う評価換えから適用


2.グループ法人税制②
複数の完全支配関係がある大法人※に発行済株式等の全部を保有されている法人については、
・中小企業者等の軽減税率を適用しない
・特定同族会社の特別税率の適用対象とする

※大法人:資本金の額若しくは出資金の額が5億円以上の法人等をいう

適用時期:平成23年4月1日以後に開始する事業年度


3.棚卸資産の評価方法
切放し法の廃止

適用時期:平成23年4月1日以後に開始する事業年度


4.仮決算による中間申告書
以下の場合、仮決算による中間申告書を提出できない
・前事業年度の法人税の6ヶ月分が10万円以下の場合
・仮決算による中間申告が、前事業年度の法人税の6ヶ月分を超える場合

適用時期:平成23年4月1日以後に開始する事業年度


5.雇用促進税制
平成23年10月末までに公共職業安定所へ雇用促進計画を提出し、事業年度末に目標達成すれば、増加1人当たり20万円の税額控除をうけられう
なお、具体的な要件は、
・年度内に5人以上(中小企業者等は2人以上)、かつ
・雇用保険の一般被保険者の10%以上

適用時期:平成23年4月から平成26年3月31日までに開始する各事業年度(3年間の時限措置


6.更正に基づく還付加算金の計算期間
確定申告書の提出期限の翌日から更正の日の翌日以後1月を経過する日※までの日数は、当該計算期間に算入しない

※当該更正が更正の請求に基づくものである場合には、
・その更正の請求の日の翌日以後3月を経過する日と
・当該更正の日の翌日以後1月を経過する日
とのいずれか早い日

適用時期:平成24年1月1日以後に支払決定又は充当をする還付金に係る還付加算金について適用


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【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -
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今後どうなる? 税制改正 法人税・所得税 編 -


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Posted by 森公認会計士事務所 at 12:15Comments(0)税務

2011年08月02日

【平成23年度税制改正】 -税制改正の経緯 -

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。

これから平成23年度税制改正について、何回かに分けて書いていきたいと思います。


通常、税制改正は12月に税制大綱として案が出され、3月中に法案が可決され、4月1日から公布・施行されます。

しかし、今年は、当初からねじれ国会で3月中に税制改正が通らないかもしれない、と噂されていたのですが、東日本大震災により事実上審議は棚上げ状態になり、6月末までに決着する、という異例の事態になりました。



結局は、平成23年1月25日に国会に提出された、いわゆる「平成23年度税制改正案」である「所得税法等の一部を改正する法律案」は、平成23年6月10日に2つの法案に分離されたのです。


抜本改正以外の部分のいわゆる「切り出し法案」については、同年6月22日に「現下の厳しい経済状況及び雇用情勢に対応して税制の整備を図るための所得税法等の一部を改正する法律案」として成立し、同年6月30日に平成23年度税制改正として公布・施行されました。


一方、抜本改正部分
 ・法人税の実効税率の5%引き下げ、
 ・所得税の諸控除の見直し、
 ・相続税の大幅見直し
などについては、「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律案」として、通常国会会期中には成案を得られず、先送りされました。

今後は、秋の臨時国会で継続審議されると考えられています。

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【平成23年度税制改正】 - 法人税編 -
【平成23年度税制改正】 - 所得税編 -
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今後どうなる? 税制改正 法人税・所得税 編 -


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Posted by 森公認会計士事務所 at 23:48Comments(0)税務

2011年07月23日

【海外に現地法人設立 その時、検討すべき税務について】

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。


東日本大震災に続く、原発問題に、長引く節電。
法人税の実効税率も、下がるどころか、上がりそうです。

長い目で見れば、国内の人口減少や、TPPの影響も見逃せん。

正直、日本でビジネスを続ける理由が、だんだん薄らぎ、具体的に海外移転を検討する会社も、少しずつ出始めてきています。






実際に、海外へ進出となると、会計、特に税務面は、検討する事項が数多くあります。


1.進出先
まず、どこの国に進出するかによって、大きく変わってきます。

例えば、香港のように
 ・法人税率が16.5%と低く
 ・繰越欠損金も永久的に使用できる
日本からすると天国のような国があります。

また、フィリピンでは、地域を統括する会社に対して
 ・ビザの発給
 ・外国人給与への15%課税
 ・地方税の免除
などといった優遇税制を設けています。

ただし、日本の法人税制では、香港のような軽課税国(法人税率が20%以下)に対しては、タックスヘブン税制が適用されます。

現地子会社の業務内容は、ビジネス面だけではなく、税務面の検討も必要ですね。



2.海外との取引
また、移転価格税制は、近年厳しくなってきて、大企業だけではなく、中小企業の取引も対象になっているので重要な問題です。

あわせて関税についても検討すると、税務が商流・物流といった取引そのものに影響する可能性もあります。



3.海外子会社支援等
将来、海外子会社経営が厳しくなった時に、どうやって経営支援をしていくのか?
海外子会社の経営支援には、過小資本税制や移転価格の問題も絡んできます。

逆に、海外子会社のビジネスが順調に行き、多額の利益が留保された場合、資金移動をどうしていくのか、といったことについても、事前のシュミレーションが欠かせません。



4.現地法人の再編
海外進出も、数年を経過すると、いろいろな問題が生じてきます。

例えば、
 ・合弁事業を解消する
 ・第三国を経由した投資スキームにする
といった資本関係の見直しが生じるケースもままありますが、その場合、さらに専門的な知識が必要になってきます。



5.日常的な問題
日常業務も、経理部にとって海外進出は、かなりの負担です。
 ・現地の税法の改正状況
 ・租税条約の動向
も当然、常に把握しなければなりません。

ほかにも、
 ・出向社員の給与の問題や
 ・配当や利子、ロイヤルティ等の源泉税
などについても、普段の業務で気をつけなければなりません。


海外進出の税務は盛りだくさんで、経理の負担はかなりのものですね。

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Posted by 森公認会計士事務所 at 13:47Comments(2)税務

2011年07月21日

【復興増税 賛成 vs 反対?】 負担はどれだけ?

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。


東日本大震災の復興財源として、10兆円規模の増税が議題に上ってきています。

臨時増税は、増税期間を5~10年、当初2~3年の期間は税負担を重く、残りの期間は軽くする方向です。





2011年度予算での各税目ごとの税収見通しは、以下の通りです。

所得税・・・13.5兆円
法人税・・・7.8兆円

消費税・・・10兆円
たばこ税・・・0.8兆円
その他・・・9兆円
税収合計・・・40.9兆円



今回の復興増税は、消費税は将来税率を上げるために、所得税と法人税を中心に増税する方向です。

ただ、法人税は、当初の平成23年度税制改正(案)では、海外と比べて高い法人税率を、実効税率で5%引き下げる予定でした。

また、震災で企業の海外流出が懸念されています

そのため、法人税よりは、所得税中心での増税となるようです。



では、一体どのくらいの負担になるのでしょうか?

仮に、復興増税10兆円を10年で徴税すると、1年で1兆円の負担になります。

1兆円全額を、所得税で負担すれば、約7%の所得税の増税です。

1兆円を、所得税と法人税で半分づつ負担しても、所得税で約4%、法人税で約6%の増税です。



もちろん、実際の各税目の増税幅は、こんなに単純ではありません。

また、所得税の増税も、単純に税率を上げるのではなく、各種所得控除の縮小という形をとるでしょう。


しかし、臨時とはいえ、大きな増税となりそうですね。

PS.
法人税の増税は2-3年で、実効税率を40%に戻す案が出ているようです。
実効税率5%引下げは、大分遠のきましたね。


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Posted by 森公認会計士事務所 at 23:02Comments(0)税務

2011年07月14日

トヨタが完全子会社化 -これからはグループ経営に-

こんにちは、東京港区の公認会計士 森 滋昭です。


今朝の日経で、トヨタ自動車が、子会社の車体メーカー2社を2012年1月に株式交換により完全子会社化し、グループ経営をより効率化していくことで、円高、電力コスト増といった難題に対応して、国内生産300万台体制を維持していくそうです。



グループ会社の再編は、トヨタのように子会社を数多く持っている大企業だけの問題ではありません。

未上場の中小企業にとっても、現下の厳しい環境下での生き残りを模索した時に、業務提携は重要な選択肢の一つです。

そして業務提携後には、資本提携、グループ会社経営といった選択肢も視野に入ってきます。


さらに資本提携には、合併のような方法で一挙に経営統合するのではなく、
 ・株式交換による子会社化や
 ・株式移転による持ち株会社化
といった方法で、各会社を残したまま、グループ経営により緩やかに経営統合を図る場合もあります。


さて、昨年、税務面では、、
 ・グループ法人税制の導入
 ・連結納税制度の改正(連結納税への繰越欠損金の持ち込み制限の緩和)
がなされました。


グループ経営での、これら税制の具体例に見ると、例えば、グループ法人税制では、寄付金が損金不算入となります。

そのため、経営不振に陥った会社に対して経営支援を行っても、寄付金認定されることがなく、経営支援を行いやすくなります。


さらに、連結納税制度を導入すれば、グループ内のある会社の損失を、他のグループ会社の利益とその期に損益通算することが可能となります。

現在のように将来の収益見通しがたたない時代、繰越欠損金を将来の不確かな収益と通算するよりも、連結納税により、その期に損益通算するほうが確実です。


このように、税制面でも、100%完全子会社化によるグル―プ会社経営という動きになるのではないでしょうか。


ただ、親会社の資本金額によっては、中小企業特例(資本金1億円以下の会社に適用)が使えなくなる場合のように、グループ会社経営が不利なケースもあります。


グループ会社化に際しては、ビジネス面だけではなく、税務面からも専門家による十分な検討が必要です。



いずれにせよ、大企業、中小企業ともに、100%子会社化によるグループ経営、というのが時代の流れであり、新たなビジネス・チャンスも生まれそうですね。



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Posted by 森公認会計士事務所 at 10:29Comments(0)税務